湾岸WITメルマガ 2009/7/22━━┛ ☆☆☆ 「上手い演技が見たいから? ストーリーに感動したいから?」 そうとも限らないと思います。 こんにちは、 ニコちゃんです。 ■3 「うぃっとの芝居で、大切にしたいこと」 人は何を求めて劇場に来るのだろうか? 上手い演技? 感動的なストーリー? それも否定はしない。 でも何かよそ行きの答のようにも感じる。 もちろん作り手としては、作品の質を上げていく努力は必要だ。 が、「いいものを目指して」落ちてしまう罠も作り手にはある。 そう思う。 審査員がいて、コンクールやってるんじゃない。 そういう類の表現と、われらの芝居はかなり離れてるし、 お客さんも「江東区第7位に輝く劇団W.I.T.の芝居」を観に来てるわけではない。 断じて、ない。 現在うぃっとに来る人のほとんどは、 「メンバーの誰かのやっている芝居」を観に来てるのだと思う。 誰かが元々知ってる1人の場合もあれば、 通ううちに興味を持った他の役者もいるかもしれない。 全員を楽しみに来てくれたなら、ボスとしては一番うれしい。 「それって知り合い呼んでるだけじゃん」 「内輪ばかりで広がらないじゃん」 「自己満足じゃん」 やってる側はそういう否定的な捉え方になりやすい。 たしかに、多くの人、知らない人にうぃっとを知ってもらい、劇場に足を運んでもらう、 そのためにどうするか、考えて行動する必要はある。 だが「知ってるから観に来る」を否定する方が、実は独り善がりだと最近気がついた。 今実際に来てくれるお客さんにとっては、 新しいお客が来ようと来まいと実はあんまり関係ない。 客席が寂しいと来づらいってのはあるとは思うが、 今よりよそよそしくなってほしいって人はあんまりいないだろう。 「俺は知ってるお前の芝居を観に来たんだ。 いいからさっさとやれ」 ってなもんだ。 …で、「安心感」ってキーワードが浮かんできた。 人はうぃっとの芝居にいろんなものを求めているのかもしれない。 感動、 刺激、 ハプニング、 やらかし… だがそれらはすべて、 「安心感」というベースの上にあるのではないか。 「期待を裏切る意外性」さえも! 私たちは、それを見失ってはいけない。 →そこでその安心感を形づくる、うぃっとの芝居のいいところ、 大切にしたいところについて考えてみた。 前回の他劇団の例と逆になりますが、挙げてみる。 ※好みの問題もあるし、どちらかに絶対的な優劣を付ける意図はありません。 ○息が詰まるような緊張感があまりない。 ○役者の立ち位置も、タイミングも、明かりや音も、ちょっぴりずれてる。 キチキチじゃない。 ○いつの間にかシーンが転換し始めてる。 ○アニメとかゲームとか、よそ探しても、こんなの絶対ない。 ○隙あらば、眠ってしまうこともできる。 むしろ、美声の役者揃いなので、気持ちよく眠れる。 ○時々、どこでも聞いたことのないネタやジョークが飛んでくる。 あまりの寒さ、くだらなさ、それゆえの斬新さに、笑いのツボさえ超越してしまう。 ○すごく身構えないかぎりは、あんまり疲れない。 ○アラよりも、いいところを見つけたくなる。 …はい、よくわかりました。 「何度観てもわからないんだけど…」 不思議に思ってたあなた、大丈夫です。 演劇教室ではないし、あらすじ書けなんて言われませんから!! 追伸。 安心感と言っても、「無難なもの」に甘んじるつもりはさらさらありません。 むしろ、 「ここだからある」 〜職場や日常や社会がどんなにクソであろうとも、 ここに来れば安らげる、現実に負けずに行ける〜 あなたにとって、 そんな存在でありたい。 −−−−−− 雲の陰に欠けた太陽が。 …日食で人類が滅びるということは、どうやらなさそうだってのはわかりました。 他の理由で滅びる心配は、多々ありますが。 次号に続く。 おたよりカモン↓ メールフォームへ ☆━☆━☆━☆ 湾岸WITメルマガ 発行)劇団W.I.T. http://3w.to/wit