ヤギのお母さん:おはよう、坊やたち。
ヤギのお母さんが帰ってきましたよ
おくさん:おはようございま……キャーー、何ですの?これ
ヤ:あ、予備のお母さんね。
お:おくさんですけど…
ヤ:子どもたちをありがとう。
でもヤギのお母さんが帰ってきたから、あなたは予備のお母さん。
隣で休んでていいわよ
お:家の中に……人が…
ヤ:あれはオオカミよ!
まあ、お腹を膨らまして。
子どもたちの声がしないわ。
そうよ、オオカミが食べちゃったのよ。
お腹の中にいるわ。
今助けてあげますからね。
ジョリジョリジョリ…
恐岩:いてェ! やめろ… この野郎!!
子ヤギなんてウソばっかり。
年寄りばっか食わせやがって
ヤ:おだまり。
こんなかわいい子どもたちに何てこというの?
さあ、もう大丈夫よ。
あとはオオカミに石を詰めて、川に流すだけよ。
予備のお母さん、手伝って。
お:はい…
ヤ:ふぅ、大変ね。
オオカミは強くて大きいから、かよわい女手じゃ骨が折れるわ…
さあて、これでよし!
(流す)
めでたしめでたし。
ホーホホホホ
お:ニコ先生。
どこにいるんですの? ニコ先生?
会いたいです。 ニコ先生。
念じれば会えると言いますわ
ニコ先生。
いるんでしょ?
土ばっかりかき混ぜてないで、たまには私のことも見てください
ハンガー猛:はぁ はぁ はぁ はぁ …
お:あ、ニコ先生! ニコ先生ですよね
ハ:私は正義のヒーロー、ハンガー猛。
お:からかうのはやめてください、ニコ先生。
ハンガーさんだったら、動きが速くて見えないはず。
ハ:あ … 止まっている … 爆発しない。
私はハンガー猛だと思っていたのに、実はそうではなかったのか?
お:庭にまたお花が咲きましたの
ハ:私は本当はニコ先生なのか?
ヤ:ハンガーさん、乗り鉄よ。
男は走らなくっちゃ
ハ:あ、ヤギのお母さん
ヤ:たまには肉食だってイケるでしょ?
男はオオカミでなくちゃ
ハ:肉食、ですか?
お:ニコ先生!
ハ:おくさん
ヤ:ハンガーさんには冒険が似合うわ
ハ:ヤギのお母さん。
うぅ、どっちなんだ。
私はハンガー猛なのか? それともニコ先生なのか?
お:ニコ先生!
ヤ:ハンガーさん!!
(引っ張り合う)
ハ:あーーーーー、手を放した方が本物!
お:先生……
(手を放す)
ヤ:ホー、ホホホホ
(連れて行く)
24) おくさんの庭 につづく 「ニコ先生の人生相談 2」表紙に戻る