赤ネコ:ドンドンドン。
やいやい、店開けろ
うし:なんですかぁ?
ネ:ここは焼肉屋か? 肉を食わせろ
う:すみません。 仕入れがまだなんですよー
ネ:なんだとーー、店をかまえてるのに、肉を仕入れてないのかにゃーー
うーーん、腹が減った。
おまえが肉になれ
う:かんべんしてくださいよ
ネ:かんべんしてほしいのは、俺の方だがにゃー お前が肉になれ
ネ:美味い肉を求めて、日本中を、世界中を食べ歩いた。
奪い合い、拝み倒し、時には騙したりもしながら。
腹いっぱい食って満たされた夜、
争いに負けて空腹で泣き寝入りした日、
食って食って食い続けて、時は流れた。
ある日、いつものように美味い肉にありついて、頬張っていた。
そこで突然 気がついた。
〜俺が一番欲しかったのは、美味い肉ではなくて、
「この肉美味いね」と言い合える奴だった…〜
ミャーー
俺には「美味いね」と共感できる友がいるのか?
ああ、なんか眠れなくなってきた。
ん? 何だこりゃ…
「旅行の友」
…おお、そうだよ。旅行の友だよ。
俺にはそいつが欲しかった。
よし、気に入った。
食うぞ。
(ふりかけをかけて食う)
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