アン・ズルニを呼ばない【kobito side】 > 9) アン・ズルニをさがせ/うし組ねこ組の抗争

1) エンディング 2) 案外、ない。 3) オープニング 4) 王子は踊る 5) おたよりコーナー
6) 金を巻き上げる魔王 7) うしとねこが集結する… 8) あるところに父と子と魔王がいました。 9) アン・ズルニをさがせ/うし組ねこ組の抗争 10)学校の窮状と売却計画について
11) 見てる人 12) 魔王、アン・ズルニと逢う 13) こびとさんの真実 14) 魔王が来た 2 15) 時は来た。 16) 意欲は燃え尽きた…
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こびと:「あの角を曲がると グランドに出る道
思い出は特にないが 砂の海が広がる
中庭の途中に 輪転機のある部屋

走れ! 何を迷っている!!
学校が売り飛ばされる前に、
生徒の半分が食い殺される前に、
すべてのブロックを駆け抜けるんだ……」

今度は魔王モードで攻めてやる。

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「魔王だ……」
「魔王、お前は一体何しに来たんだ」


「うし組の生徒とねこ組の生徒と魔王がばったり出くわす。」

こびと(魔王モード): 自滅につながる無益な戦いはやめるべきだ。
実にくだらない。

「何だと!」
「ずっと休んでた奴に何がわかる」


「生徒の叫び。」


こ魔:アン・ズルニをさがすんだ。
彼女はみんなを待っている。

「そこをどけ。うし組の奴らを叩き潰す」

「おう、上等だ。魔王の出る幕じゃない」


こ魔:ほう……通りたいなら通ってみろ。

「う……」


こ魔:手をつなげない以上、敵とぶつかっても意味はない。
生徒同士が殺し合ってもいいのか?


「うるせえな!そういう運命なんだよ」
「俺たちのうちどちらかは、食われてしまうんだ」


こ魔:こんな形で、学校が乗っ取られてしまっていいのか?


「……学校はもう…乗っ取られちまってるんだよ」


こ魔:とにかくぶつかるな。 まだあきらめるな。
手をつなげる者はつなげ。
だが味方だけで完結するな。そこから食われる。
アン・ズルニをさがすんだ。
うし組はうし組で、ねこ組はねこ組で、アン・ズルニをさがすんだ。
すべてを回り尽くした時、私たちはつながり、みんな救われる。



「両者共に下がる。魔王にはかなわない。
魔王は先へ進む。うしもねこも、それぞれの道へ。」


「アン・ズルニなんてホントにいるのか?」
「いるもんか!お前は会ったことあるのか」
「ない。わからないけど、潰されないよう気をつけながら戦い続けるしかないだろう」



「授業の鐘が鳴る。
うし組とねこ組は、すぐ見える隣同士で隔てられている。」


「はい、まずは玉ネギを育てるところから始めてみたいと思います。
どちらのクラスが上手に育てられるかで、
どの企業を選ぶか判断したいと思います」


「玉ネギだ玉ネギだ」


「育てるぞ育てるぞ」


「やい、うし野郎!お前と一緒に煮込まれる玉ネギをおいしく育ててやるからな。
ありがたく思えよ」


「へ、言ってやがる。ネコどもめ。
お前らこそ刻んだ玉ネギと重なって涙でも流してろ。
丸ごとガブっと食ってやる」


こ魔:「やめろ! 騙されるな!! みんな踊らされてるだけだ。」


アン:

「あたしをさがして。あたしはここにいる。」


こ魔:「俺は俺で、進むしかない。」


ア:「自分で気がつかないかぎり、わからないよ。」


こ魔:「渡り廊下側からねこ組の生徒が、生徒ホール側からうし組の生徒が、
迫ってくる。近づいてくる。
こんな時、彼女なら、アンなら何と言うだろう?
アン・ズルニは今の事態をどう思ってるだろうか?」



こびと:……!!! 
落ちた… 
ブルースクリーン?
  …え?!


アン:「あなたは誰?」


魔王:「黒い画面に浮かんだまま」


ア:「いったい何?」


魔:「終了できないタスクリスト」


ア:「どこにいるの?」


魔:「たどった先にたどり着けず」


ア:「何ができるの?」


魔:「指を重ねても実行できない」


ア:「馬王……」


魔:「アン・ズルニ………」


こ:悔しいが、泣けた。
支援
つ@@@@



何度観ても名作は名作。
操る者と操られる者は、時々入れ替わる。

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