ンジャメナのサンマ<写真のページ2>
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「それは9月だった。」





「弥生も末の七日、」





「月日は100円の価格にして、」





「いやいや、私はこう見えてもただの…」
「ドウソ人だから、こいつの言うことは信じちゃいけないんだよね。」





「まあそう言わずにこっちへ来て茶でも飲まんか?」
【ささ、そこに座って、靴脱いで楽にして、】





「あれ?今なんか別の声がきこえたぞ」





「あ、これか。これは私と一身同体でな、」





「なぁんだ。道着がしゃべってるんだ」





「ほれ、茶が入ったぞ。飲め、」





「…うっぷ!! 何だよ、土じゃねえか!」
【茶土でございます】





「僕のことからかったな!」





「もう帰る。」





「あれ!?え!?うわっ???」





「ドウソ人の招きに遭いて、取るもの手につかずじゃ!」





                         「なんだよ」
「人間だよ」                         





                         「人間として、どうよ?」
「向上心の無い人間は、カスだ。向上心のないサンマは、粕漬けだ。」                         





「ただのサンマよりも目黒のサンマ、モスクワのサンマ、ロンドンのサンマ、
ワルシャワのサンマと、ステージを上げていった方がいいんだ。」
「一番高いのは、どこなんだ?」
「ンジャメナだ。」【チャドでございます】





「世話になった」
【ご無事で】





「遊んで来るかい?」
「行ってもいいんだ」





「ステージの続くかぎり、豪遊してくればいい。」





「そいじゃま、ちょっくらってことで、」





「人間として、どうよ?」          「人間として、どうよ?」





「フ…道着の分際で…」          「カスだね。」





「はい。ニコ先生の園芸相談です。
あ、奥さんですか。」





「え?はい。会いたいです。どうしましょうか」



次。(3 森下)

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